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うちの娘は育てにくい

癇の強い子=いわゆる“育てにくい子”の育児日記

暴れる子

娘はよく動く。大人しいのは寝ている時だけ。おもちゃを掴んでは投げ、握っては舐め。はいはいもずり這いもまだなのに、手頃な高さのテーブルやソファを使ってつかまり立ちの自主練に励んでいる。思えば新生児の頃は動き過ぎてしょっちゅう布団から落ちていたし、入院中の保育器の中でも自転車を漕ぐように脚を動かしていた。胎動が激しくて生まれる直前まで蹴っていたし、それこそまだ数センチしかなかった胎児の頃から手足をバタつかせていた。
エコーを見る度、お腹を蹴られる度、元気が一番と微笑ましく思っていた。でも生まれてからは元気も過ぎたるは及ばざるが如しなのかもしれないと思うようになった。

抱っこしても暴れるから、しばらくはおくるみが必須アイテムだった。今はもうくるめない。というか、くるんでも飛び出す。それはもう大胆かつ華麗。イリュージョンで脱出した引田天功か、さなぎから生まれるモスラか。腱鞘炎になったのは首を支えたからだけじゃない。活きの良い獲れたてピチピチのかつおを常に抱き続けると思ってもらえるとわかりやすいと思う。
2ヶ月の終わり頃になると授乳中でも暴れるようになった。遊び飲みなんてかわいいものじゃない。飲みながら蹴るわ殴るわの正に暴れ飲み。乳首は切れるし、飲み残しで乳腺炎になるしで授乳が荒行にしか思えなかった。
4ヶ月になる頃、奇跡的に夜だけ添い寝で寝かしつけられるようになった。が、少し楽になったのも束の間、寝返りができるようになると寝入り端にひと暴れするようになった。泣かないけど暴れる。布団を剥いだり、寝返りしたり、となりで寝たふりをする私の顔をバチバチ叩き引っ掻き、髪を毟る。それも嬉しそうに。どSなのか?と冗談半分、何か障害があるんじゃないか?と不安半分だった。

赤ちゃんだからまだわからない。赤ちゃんだから仕方ない。赤ちゃんのすることにイライラするなんて大人気ない。だから耐えよう。耐えなくちゃ。耐えろ。耐えろ!

「痛いってば!いい加減にしてよ!!」

0歳児に本気で切れてしまった。そして一度切れた堪忍袋の緒は繋ぎ直しても簡単に解けてしまうもの。その後も私は度々娘にきつく当たってしまった。寝かしつけで背中や胸をトントン叩く手に力が入ることもあった。私は娘を虐待してしまうんじゃないか、いやもうこれは虐待なんじゃないかと自分が怖かった。